新人教育だけでない、プリセプターシップの魅力

病院では教育システムの一環として、プリセプターシップを実施していることがよくあります。看護師は働き始めてから1年程度の経験を積むまで、直属の先輩に指導を受けられる仕組みになっているところがほとんどです。また、勤続年数が3年から5年程度の看護師は、プリセプターに任命されて、新人指導に当たるというのが一般的だと言われています。

そのため、働き始めてしばらくの間は仕事にやりがいを見出せない人も、プリセプターになるとやりがいを見出す例はよくあるようです。プリセプターになると指導をする立場になるため、個々の仕事やテクニックについて細かく説明できるようにならなければなりません。後輩に質問されたときに、きちんと受け答えができなければならないという責任感も出てくるので、勉強しなければならないことも増えますが、その経験を通して自分の看護の考え方を再考する機会が持てることが刺激になっているようです。

また、新人の指導を通して、看護の本質は何かと考える機会もでき、看護師として働く魅力を再認識できることも珍しくはありません。それまで自分があまり得意としていなかったテクニックのコツを掴んで、自分の仕事に役立てられる場合もあります。そのため、プリセプターになった結果、自分自身の考え方も、看護テクニックも成長させることができるというわけです。

プリセプターシップは、新人の育成方法だという認識がありますが、実はプリセプターを任される看護師にとっても仕事にやりがいを見いだせる魅力的な制度なのです。